弁護士に相談する前に


弁護士に相談する際の注意点や弁護士を選ぶポイントを解説します。


ひとりで悩まず、まずはお気軽にご相談ください。相談のみでも大丈夫!


お気軽のご相談ください。

 「相談する内容が自分の恥をさらすようなものなので恥ずかしい」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、弁護士はそんな悩みに対して助言、アドバイスするのが当たり前の仕事です。気にすることはありません。また、弁護士にも事務職員にも法的な守秘義務があり、漏えいの心配もありませんので安心してご相談ください。

 

 更に、「弁護士に相談すべき事柄なのか分からない」、「費用が高そうだ」と考えて、弁護士に相談することを躊躇している人も多いと思います。法律事務所は、一般の方にはまだまだ敷居が高いと思われているようですが、そのために弁護士に接することなく法的トラブルの適切な解決や予防ができなくなってしまうのは好ましくありません。当事務所でも相談開始時に「弁護士さんに会うのは初めてで緊張しています」などと言われることがあり、まだまだ市民の皆様が気軽に弁護士に相談できるような雰囲気づくりや工夫が足りていないと反省するところです。

 


  一方では、いきなり事務所を訪ねて来られ、相談の中身に入る前から「弁護士を頼みたい」とおっしゃられる方もいらっしゃいます。

そもそも、そのお悩みの事柄が、法律上の問題なのか、弁護士に依頼すべき内容なのか、弁護士に依頼するかしないかで結果にどんな違いが生じ得るかどうかなどは、一般の方にはよく分からないと思います。

 

 そこで、まずは弁護士に相談してみるべきです。相談のみでも、お気軽にいらしてください。

 

 弁護士からは何らかのアドバイスないし意見があり、少なくとも方向性くらいは見いだせることが多いと思います。自分で解決できると考えることもあれば、弁護士に頼むことを決心することもあるでしょう。場合によっては、自分の希望は法的には理由がなく認められないと分かり諦めることもあるかもしれませんが、ずっと悩み続けているよりは気持ちの切り替えもできてよいはずです。

 

 では実際に弁護士に相談する際はどんなことに注意すれば、スムーズに相談が進むでしょうか。弁護士を選ぶポイントもご紹介します。

 


弁護士に相談する際の注意点

弁護士に相談する際の注意点


1.まずアポイントを取る

 弁護士への相談は、いきなり事務所に飛び込みで行くのではなく、事前に電話でアポイントを取ってから行くべきです。当事務所に限ったことではないと思いますが、事務所に予約なく飛び込んでこられても、弁護士には裁判や打ち合わせなどの予定が入っていることがあり、すぐには対応できないことが多いからです。

2.自分の気持ちや考えよりも事実を正確に伝える

 多くの事務所では、法律相談の時間は30分単位で費用をとっている事務所がほとんどです(当事務所では、初回相談については一時間です)。多くの弁護士は、できるだけ30分で適切な助言やアドバイスをしてあげたいと考えているはずです。
 しかし、相談者の中には、自分の悲しい気持ちや争いの相手方を非難したりする発言だけで30分のほとんどの時間を、場合によっては30分以上の時間を費やしてしまうことも珍しくありません。
 弁護士は、実際に起こった具体的事実に法律の要件を当てはめ、争いを解決に導こうとします。そこで、弁護士は、相談者の気持ちよりも、実際に起こった具体的事実に着目することが多いものです。自分の気持ちや非難の言葉は最小限にとどめる意識で相談に臨んでいただければ、短い相談時間でも的確な助言、アドバイスがしやすいものです。

3.不利な事実や話したくない事実も正直に話す

 自分にとって不利な事実も正直に話してください。不利な事実は弁護士にも話したくないという気持ちは理解できるのですが、すべて話してもらえないと弁護士も判断を誤ってしまうことがあります。最初に話してもらっていれば、その不利な事実に対する手当てや対策ができたのに、依頼を受けた後で、それも裁判の途中で相手方から指摘されて発覚したような場合は、決定的な痛手となることが多く、弁護士と依頼者の信頼関係が破壊されてしまうことさえあるのです。

4.証拠、重要な関連資料を持っていく

 「Aさんにお金を100万円貸したのですが、返ってきません。取り返したい」というような相談があったとします。しかし、お金を貸した契約書や相手方からとった借用書、返済の記録等をお持ちいただけない場合、弁護士は的確な助言、アドバイスができないことがあります。なぜなら、契約書や借用書の文言と相談者の言い分に齟齬があるかもしれませんし、かなり昔の貸金だと、消滅時効の主張をされてしまうこともあり得るからです。
 とはいっても、「証拠を持ってこいと言われても、これといったものがない」、「何が重要な資料か分からない」という場合もあると思います。身に覚えのない借金の返済を請求されている場合など、そもそも証拠など存在しない場合もあります。もちろんこのような場合は、ひとまず相談に行って、どのようなものが証拠になり得るのか、相手方の請求に対してどう対応すべきなのかなどのアドバイスを受けるとよいでしょう。 

  

相談は完全予約制です。ご予約は下記までお電話で。

☎0995-63-8822

 

弁護士を選ぶポイント

弁護士を選ぶポイント


1.ご自宅と事務所の距離

 事件の種類や内容にもよりますが、多かれ少なかれ依頼者の方と弁護士の間で打合せをしたり、資料や書類の受け渡しをしたりすることが出てきます。そのため、やはりストレスなく行ける距離にある事務所の弁護士に依頼した方がよいに越したことはありません。
 最近は、大規模な広告により、全国から膨大な数のお客様を集めている遠方の法律事務所が増えてきた気がします。もちろん真摯に仕事をしていただけるケースも多いとは思うのですが、残念ながら「仕事を頼んだ後は事務員ばかりの対応で弁護士と直接話せない」、「進捗状況の報告がほとんどない」などと、不満を述べられるお客様が発生しているケースがあるのも事実です。

2.弁護士の人柄と自分との相性

 弁護士といっても、性別や年齢だけでなく、性格や考え方も十人十色です。私は、弁護士の一人として、どのような性格や考え方をする弁護士がよいとは言えませんが、相談をしてみて“好感が持てる”、“安心できる”と感じられた弁護士に頼むのがよいと思います。
 事件の種類や難易度にもよりますが、弁護士に事件の処理を依頼するとなれば、相当期間は打合せや連絡でお付き合いが継続することになります。長くお付き合いするという点では、自分と相性が合うと感じた弁護士に頼むことが一番大事だと思います。
 あくまで、社会正義の範囲内ではありますが、弁護士は依頼者の利益ために仕事をします。依頼者が弁護士に対して気兼ねなく自分の意見を言えたり、質問したりできないようでは、依頼者の利益にならない結果になるおそれがあります。
 一方では、弁護士も、依頼者に対して法の専門家として意見を述べさせていただきます。その際に自分の考え方に固執し、弁護士の意見を聞き入れてくれないおそれのある人の依頼を受けることはできません。

3.弁護士の専門領域

 弁護士の扱う事件を分野で大きく分けると、刑事事件、民事事件、家事事件があります。ほとんどの弁護士は、司法試験に合格して、一定期間の司法修習を経て弁護士になっています。刑事も民事も家事も十分勉強していますし、実務的なトレーニングを受けてきていますので、どの弁護士でも、それぞれの分野で国が認めた処理能力を有しています。もっとも、弁護士によっては、慣れた事件分野、又は、好みの事件分野はあるでしょう。
 それぞれの分野を扱っている弁護士であれば、特殊な専門知識を必要とする事件でなければ十分に対応可能です。先に分けた分野以上に細かな専門性を気にする必要はないように思います。
 もっとも、医療過誤事件や建築物の品質に関する事件、税務に関する事件等、医師や建築士、税理士等の弁護士以外の専門家が深く関与しているような事件は、特殊な専門知識が必要になると感じます。これらの事件の場合は、専門性の高い弁護士を探したり、弁護士以外の専門家の協力を確保したりする必要があるでしょう。当事務所の取扱分野は、こちらをご覧ください。取扱分野